日本の「秒」が変わる?光格子時計の挑戦

科学・技術
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理化学研究所(りかがくけんきゅうじょ)と島津製作所(しまづせいさくしょ)が、世界で最も正確な時計「光格子時計(ひかりこうしどけい)」を使って「1秒」の定義を変えようとしています。国際機関と協力することが決まり、2030年には新しい「1秒」が生まれるかもしれません。この新しい時計は、300億年に1秒しかずれないほどの精度を誇る、まさに夢のような時計です。

今の「1秒」はどうやって決まってるの?

みなさんは「1秒」がどうやって決まっているか知っていますか?実は今の「1秒」は、「セシウム原子(げんし)」という小さな粒(つぶ)が光を9,192,631,770回(約92億回)吸収(きゅうしゅう)する時間として決められています。このルールは1967年から60年近く変わっていません。ところが2026年5月、日本の理化学研究所と島津製作所が国際度量衡局(こくさいどりょうこうきょく)という世界の「ものの測り方」を決める機関と協力する約束を結びました。日本生まれの「光格子時計」を使って、さらに正確な「1秒」を作ろうという計画です。

光格子時計とは?

光格子時計は、東京大学の香取秀俊(かとり ひでとし)教授が発明した日本発の技術です。レーザー光(光の格子=こうし)で原子をわなのように捕まえて(とらえて)、その原子が振動(しんどう)する回数を数えます。セシウム時計の100倍以上の精度があり、なんと「300億年に1秒しかずれない」というとてつもない正確さです。2030年には国際会議で新しい「1秒」の定義が正式に決まる見込みで、その中心に日本の技術が使われるかもしれません。

なぜ正確な時計が必要なの?

スマートフォンのGPS(現在地を知る機能)や、インターネット通信の同期(タイミングを合わせること)など、私たちの暮らしは正確な「時刻」に大きく頼っています。時計が正確になればなるほど、これらの技術もさらに進化するのです。

なぜ私たちに関係があるの?

私たちが毎日使うスマートフォン・カーナビ・インターネットは、正確な時刻なしには動きません。「秒」の定義が新しくなることで、これらの技術がさらに正確・便利になります。また、日本発の光格子時計が世界標準に選ばれれば、科学技術の分野で日本の存在感が高まります。

もっと知りたい人へ

光格子時計は、東京大学の香取教授が2001年に発明した技術で、「格子」とはレーザー光で作った目に見えない”かご”のことです。そこに原子を閉じ込めて振動数を計測します。現在の「秒」の定義はマイクロ波を使いますが、光格子時計は可視光(目に見える光)を使うため、さらに高い周波数(振動数)を測定でき、精度が飛躍的に上がります。2026年10月にフランスで開かれる国際度量衡総会で最終候補が選ばれる予定です。

今日の一問クイズ

問題:現在の「1秒」の定義に使われているのは、どんな原子の振動でしょう? ▶ 答えを見る

答え:セシウム原子

解説:セシウム原子がマイクロ波を吸収する回数を約92億回数えた時間が「1秒」と決められています。この定義は1967年から使われており、2030年に光格子時計を使った新しい定義に変わる予定です。

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