2026年度から「子ども・子育て支援金(こども・こそだてしえんきん)」という新しいお金の仕組みが始まりました。これは、子育てにかかるお金を社会みんなでまかなうためのしくみです。いったいだれがお金を出して、そのお金は何に使われるのでしょうか?日本の少子化(しょうしか)を止めるための大きな挑戦が始まっています。
「子育て支援金」ってどんな仕組み?
子育て支援金は、健康保険料(けんこうほけんりょう)に少し上乗せして集めるお金です。会社員の場合、給料(標準報酬月額=ひょうじゅんほうしゅうげつがく)が30万円の人は、月にだいたい345円を支払います。この負担は会社と折半(せっぱん)なので、個人の実質的な負担率は給料の約0.115%です。「たった345円で何ができるの?」と思うかもしれませんが、日本全体の働く人が少しずつ出し合うことで、子育て世帯(せたい)を大きく支える財源(ざいげん)を作ることができます。
集まったお金は何に使われる?
支援金は、大きく4つのことに使われます。まず「児童手当(じどうてあて)の拡充(かくじゅう)」で、これまであった所得制限(しょとくせいげん)がなくなり、高校生まで手当が受けられるようになりました。第3子以降は月3万円に増えます。次に「妊娠給付(にんしんきゅうふ)」として、妊娠届を出したときに5万円が支給されます。そして、お父さんとお母さんがともに育休(いくきゅう)を取ると、育休中の給付が最大で手取り10割相当になります。さらに、2歳未満の子どもを育てながら時短勤務(じたんきんむ)している人にも給付が行われます。
なぜこういう制度が必要になったの?
日本では子どもが生まれる数がずっと減り続け、2023年の出生数(しゅっせいすう)は約73万人と過去最少を更新しました。「合計特殊出生率(ごうけいとくしゅしゅっせいりつ)」という指標も2023年に1.20と過去最低になっています。このまま少子化が進むと、将来、社会を支える働き手が不足し、年金(ねんきん)や医療(いりょう)の仕組みが立ちゆかなくなると心配されています。国は「子育てしやすい社会をつくること」を最優先の課題として取り組んでいます。
なぜ私たちに関係があるの?
この制度はお父さん・お母さんが払う保険料が少し増えることを意味しますが、その分だけ子育て中の家庭が受け取る支援も大きくなります。少子化が続くと、みなさんが大人になった時に、働く人の数が足りなくて社会の仕組みが変わってしまうかもしれません。今の大人たちがどういう制度を選ぶかは、未来のみなさんの生活にも直接つながっています。
もっと知りたい人へ
「合計特殊出生率(ごうけいとくしゅしゅっせいりつ)」とは、女性1人が一生の間に産む子どもの数の平均値のことです。人口を維持するには約2.07が必要とされていますが、日本では2023年に1.20と過去最低を記録しました。「少子化対策」「児童手当」「育児休業(育休)」「合計特殊出生率」は中学入試・高校入試でよく出るキーワードです。
今日の一問クイズ
問題:「合計特殊出生率(ごうけいとくしゅしゅっせいりつ)」とはどういう意味ですか?次の中から正しいものを選んでください。①その年に生まれた赤ちゃんの合計数 ②女性1人が一生の間に産む子どもの数の平均 ③日本の人口が増えるために必要な最低ライン ▶ 答えを見る
答え:② 女性1人が一生の間に産む子どもの数の平均
解説:合計特殊出生率は少子化の進み具合を測る代表的な指標(しひょう)です。日本では2023年に1.20と過去最低になりました。人口が維持されるには約2.07が必要とされているため、日本の少子化は深刻(しんこく)な問題です。
