トキが初めて本州の空へ!石川・能登で放鳥式典

環境
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国の特別天然記念物(とくべつてんねんきねんぶつ)であるトキが、2026年5月31日に石川県羽咋市(はくいし)で空へ放たれます。これはトキが本州の大地で放鳥される、歴史上はじめての出来事です。これまで新潟県の佐渡島(さどがしま)だけで行われてきた放鳥が、ついに本州にも広がります。

トキってどんな鳥?なぜ大切にされているの?

トキは、全身が白くてくちばしと足が赤い、とても美しい鳥です。かつては日本全国の水田や湿地(しっち)に広く生息していましたが、農薬の使用や乱獲(らんかく)などによって数が激減(げきげん)し、2003年には日本産のトキが絶滅(ぜつめつ)してしまいました。現在日本にいるトキは、中国から譲り受けた個体をもとに人工繁殖(じんこうはんしょく)させたものです。国の特別天然記念物に指定されており、日本を代表する希少野生動物として大切に保護されています。

佐渡から能登へ——本州初の放鳥が実現するまで

トキの野生復帰(やせいふっき)は2008年から新潟県の佐渡島でスタートし、今では佐渡の空に600羽以上が飛ぶまでに回復しました。今回の放鳥は、石川県の能登地域を新たな生息地として広げるための大きな一歩です。新潟県にある「佐渡トキ保護センター」で野生に慣れる訓練を受けたトキ15〜20羽が、5月31日の式典で羽咋市の余喜(よき)グラウンドゴルフ場から空へ放たれます。残りの個体は約2週間ほど放鳥用のケージの中で環境に慣らした後に放される予定です。

能登が選ばれた理由

能登半島はトキのエサとなるドジョウやカエルが豊富な水田が多く、自然環境が豊かな地域です。地元の農家や住民が農薬を減らした「トキにやさしい農業」に取り組んでいることも、選ばれた大きな理由のひとつです。今秋にも2回目の放鳥が予定されており、能登での定着(ていちゃく)を目指して取り組みが続きます。2024年の能登半島地震で大きな被害を受けた地域にとって、トキの飛来は自然回復と地域再生の象徴(しょうちょう)ともなっています。

なぜ私たちに関係があるの?

トキの野生復帰は、人間の活動によって失われかけた生き物を取り戻す「生物多様性(せいぶつたようせい)の保全」の取り組みです。私たちの食べる米も、トキが暮らせるような豊かな自然環境の中でこそ育まれます。トキが安心して生きられる里山(さとやま)を守ることは、私たちの暮らしを守ることにもつながっています。

もっと知りたい人へ

トキの野生復帰は、政府・地方自治体・農家・地域住民が一体となって進める「種の保存」の代表的な成功例として世界からも注目されています。環境問題のキーワードとして「生物多様性」「絶滅危惧種」「里山保全」は受験にもよく出るテーマです。また、日本は1992年に「生物多様性条約(せいぶつたようせいじょうやく)」に署名しており、希少種の保護は国際的な義務でもあります。

今日の一問クイズ

問題:国の特別天然記念物トキの野生復帰に向けた放鳥が2008年から行われてきた島はどこでしょうか? ▶ 答えを見る

答え:新潟県の佐渡島(さどがしま)

解説:佐渡島では中国から譲り受けたトキをもとに人工繁殖と野生復帰訓練が続けられ、現在600羽以上が野生で暮らしています。2026年5月には初めて本州(石川県羽咋市)でも放鳥が行われます。

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