海面上昇で島ごと沈む!ツバルという国の危機

環境
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太平洋のど真ん中に、国全体が水の中に沈んでしまうかもしれない小さな島国があります。その名は「ツバル」。地球温暖化(おんだんか)が進んで海面(かいめん)が上がり続けているため、人々は今、国を捨てて外国へ引っ越すという、とても難しい選択を迫られています。

ツバルってどんな国?

ツバルは南太平洋に浮かぶ9つの小さな島からなる国で、人口は約1万1千人です。日本から飛行機で約10時間、ハワイのさらに南西に位置しています。国土の広さは東京都の山手線の内側ほどしかなく、平均の高さ(海抜)はわずか2〜3メートルしかありません。晴れた日に海岸に立つと、島の端から端まで見渡せるほどの低く平らな土地です。

なぜ島が沈んでしまうの?

地球温暖化によって北極や南極の氷が溶け、世界中の海の水位が少しずつ上がっています。この「海面上昇(かいめんじょうしょう)」が続くと、2100年には今よりも最大1メートル近く海面が高くなると予測されています。たった1メートルと思うかもしれませんが、平均海抜2〜3メートルのツバルにとっては、それは国土の大部分が海に沈んでしまうことを意味します。現在すでに嵐のたびに海水が陸地に押し寄せ、農作物が塩害(えんがい)で枯れる被害が相次いでいます。首都フナフティでは、2050年までに土地の半分が満潮(まんちょう)時に浸水(しんすい)すると予測されています。

人々は国を離れ始めている

危機を前に、多くのツバル国民は他国への移住を選んでいます。2023年にはオーストラリアとの間で「ファレピリ連合(れんごう)条約」が結ばれ、毎年最大280人がオーストラリアへ移住できる仕組みが作られました。その後、全国民の約42パーセントにあたる4,000人以上がオーストラリアへの移住ビザ(入国許可証)に申請したと報じられています。自分が生まれ育った国や先祖が暮らしてきた土地を手放さなければならない人々の思いは、どれほど複雑なものでしょうか。

なぜ私たちに関係があるの?

ツバルの問題は遠い国の話ではありません。日本でも海面上昇が進めば、低地の多い東京・大阪・名古屋などの沿岸(えんがん)地域が浸水するリスクが高まります。また、日本は二酸化炭素(CO₂)の排出量が世界でも多い国のひとつであり、温暖化の「原因を作っている側」でもあることを忘れてはいけません。

もっと知りたい人へ

同じように海面上昇の危機にさらされている島国には、キリバス、モルディブ、マーシャル諸島などがあります。これらの国々は「気候正義(きこうせいぎ)」を訴え、CO₂をあまり出していないのに最も大きな被害を受けるのは不公平だと国際社会に強く主張しています。気候変動(きこうへんどう)や国連のCOP(気候変動に関する国際会議)は受験でもよく出るキーワードです。

今日の一問クイズ

問題:地球温暖化が進むと海面が上昇する理由のひとつとして、北極や南極の氷が溶けることが挙げられます。もうひとつの主な理由は何ですか? ▶ 答えを見る

答え:海水が温まると体積が膨張(ぼうちょう)するから

解説:水は温度が上がると体積(かさ)が大きくなる性質があります。地球温暖化で海水の温度が上がると、氷が溶ける分に加えて、海水そのものが膨らんで海面が上がります。これを「熱膨張(ねつぼうちょう)」と呼びます。

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