絶滅危機のウナギを守れ!世界初の完全養殖ウナギが販売開始

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土用の丑の日(どようのうしのひ)に欠かせない「うな丼」のウナギが、今まさに絶滅(ぜつめつ)の危機にさらされていることを知っていますか?2026年5月、その問題を解決するかもしれない大きなニュースが飛び込んできました。山田水産・水産研究教育機構などが協力し、卵から育てた「完全養殖ウナギ」の蒲焼(かばやき)を世界で初めて試験販売(しけんはんばい)することを発表したのです。

ウナギはなぜ絶滅の危機にあるの?

私たちが食べているウナギの多くは「ニホンウナギ」という種類で、国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)に指定しています。ウナギは川で育ちますが、産卵(さんらん)は深海で行うため、長い間「どこで卵を産むのか」すら謎でした。天然の稚魚(ちぎょ)「シラスウナギ」が海外からの密輸(みつゆ)や乱獲(らんかく)で激減していることが、ウナギ不足の大きな原因です。

「完全養殖」とはどういう意味?

これまでの養殖ウナギは、天然のシラスウナギを川などで捕まえてきて育てたものです。一方「完全養殖」とは、養殖したウナギに卵を産ませ、その卵をふ化(ふか)させてまた育てる——というサイクルをすべて人の手で行うことを指します。天然の稚魚をまったく使わないので、ウナギを自然から取り過ぎる心配がありません。水産研究・教育機構は長年この技術の研究を続けてきており、今回ついに商品として販売できるレベルにまで到達しました。

値段は? いつ買えるの?

2026年5月29日から、イオンのネット販売や東京・日本橋の三越などで試験販売が始まります。2尾セットで参考価格は9,000円(税別)ほどと、スーパーで売っているウナギよりかなり高めです。稚魚1尾あたりの生産コストはかつて4万円もかかっていましたが、自動給餌器(じどうきゅうじき)の導入や水槽の工夫で約1,800円にまで下がりました。今後さらに技術が進めば、もっと手頃な値段で買えるようになることが期待されています。

なぜ私たちに関係があるの?

完全養殖ウナギが普及すれば、乱獲による自然のウナギの減少を食い止め、将来にわたって日本の食文化「うな丼」を守ることができます。また、魚の完全養殖技術は、マグロやクロダイなどほかの魚にも応用できるため、水産業全体の持続可能性(サステナビリティ)にもつながる大きな一歩です。

もっと知りたい人へ

ニホンウナギは2014年にIUCN(国際自然保護連合)の「レッドリスト」で絶滅危惧種に指定されました。日本はウナギの消費量が世界一とも言われており、その消費のあり方が世界から注目されています。受験キーワードとして「絶滅危惧種」「レッドリスト」「水産資源の持続可能な利用」「食料安全保障」なども覚えておきましょう。

今日の一問クイズ

問題:ニホンウナギを絶滅のおそれがある生き物のリストに指定している国際機関はどこでしょう? ▶ 答えを見る

答え:IUCN(国際自然保護連合)

解説:IUCN(International Union for Conservation of Nature)は、絶滅のおそれがある生き物をまとめた「レッドリスト」を作成している国際機関です。ニホンウナギは2014年に「絶滅危惧種」として登録されました。

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