5月22日〜23日、中国の蘇州(そしゅう)という都市で「APEC貿易担当大臣会合」が開かれました。アジア太平洋地域(アジアと太平洋の周りの国々)の21の国と地域の代表が集まり、貿易や経済の問題について話し合ったのです。日本からも赤沢亮正(あかざわ・りょうせい)経済産業大臣が参加しました。
APECってどんな組織?
APEC(エイペック)は「アジア太平洋経済協力(けいざいきょうりょく)」の略で、日本・アメリカ・中国・オーストラリアなど21の国と地域が加盟する国際組織です。毎年、首脳(しゅのう)会議や大臣クラスの会議を開き、経済的な協力や自由な貿易について話し合います。今回の会議は、貿易担当の大臣たちが集まる「貿易相会合」で、中国での開催は実に25年ぶりのことでした。
どんなことが話し合われたの?
会議では、「自由で予測しやすい貿易の秩序(ちつじょ)を守ること」「デジタル技術(ITなど)を使った新しい貿易の形を作ること」「地球にやさしい緑の経済(グリーンエコノミー)を推進すること」などが主な議題でした。世界では各国が自国の産業を守るために関税(かんぜい・輸入品にかける税)を引き上げる動きもあるため、「貿易のルールをしっかり守りましょう」という確認がとても重要でした。
日本と中国の大臣が会話を交わす場面も
会議の中で、日本の赤沢経済産業大臣は中国の王文濤(おう・ぶんとう)商務相と短時間ながら会話を交わしました。5月19日に上海で日本人が傷つけられる事件が起きていたことを受け、日本政府は中国にいる日本人の安全を守るよう直接要請したのです。こうした場で国と国が直接対話することは、外交(がいこう・国どうしのやりとり)の大切な場面です。
なぜ私たちに関係があるの?
日本は貿易(ぼうえき・外国との物の売り買い)で成り立っている国です。石油・食料・電子部品など、日常生活に欠かせないものを輸入し、自動車や家電などを輸出しています。APECのような場で貿易のルールが話し合われることは、私たちの生活で買う物の値段や、身の回りの商品の豊かさに直接つながっています。
もっと知りたい人へ
APECは1989年に設立され、加盟21の国・地域で世界のGDP(国内総生産・その国が1年間に生み出す富の合計)の約60%、貿易量の約50%を占める大きな経済グループです。「関税」「自由貿易協定(FTA)」「サプライチェーン(部品の供給網)」などは中学・高校受験の社会科で頻出のキーワードです。
今日の一問クイズ
問題:APECとは何の略でしょう?また、APECは何か国・地域が加盟していますか? ▶ 答えを見る
答え:APECは「アジア太平洋経済協力」(英語:Asia-Pacific Economic Cooperation)の略で、21の国・地域が加盟しています。
解説:APECは自由貿易の促進や経済協力を目的とし、毎年開かれる首脳会議では各国のリーダーが集まり重要な問題を話し合います。日本・アメリカ・中国はすべて加盟しています。
